just in time

活字中毒の、アラサー女による、私の為の日記。

優しくない嘘

恋愛始めの高校生かのように

何度も密会を繰り返した。


『あなたが来たら体温2度くらい上がる…』


「10分くらいしたら、あと5度上げてあげる」



沢山社内メールをして、

毎日ドキドキさせられて、

少し話せるだけでも1日幸せな気分になれた。


「口内炎めっちゃ痛いんすけど」


『今日薬持ってこようかと思ってたんよ』


「ちょっと舐めてもらってもいいっすか?」



夜になれば電話をして、あなたの声を聴くと

私はなんでもできる気がした。


子どもがおらんかったら全然違うんだけどな、と漏らすあなた。二児の父にはなれない、と。


もし私に子どもがいなければ、たとえ結婚していようと奪いにきてくれたってこと?


あなたの婚約者と別れて、私の元へ来てくれたってこと?


たとえ、嘘でも嬉しかったよ。