just in time

活字中毒のアラサー女が恋愛を描きます。

昼顔が咲いている

今頃あなたは婚約者と、どこか素敵なレストランで食事でも取っている頃だろうか。彼女と微笑み、語り合い、ワインを口にしながら将来の話をしているのだろうか。

結婚について、私は口を出せる立場ではない。私は反対できるほど、彼女のことも、あなたのことも知らない。傍らでスヤスヤと眠る娘の頬にそっとキスをして、そんなことを考える。


いつもなら定期的にくる連絡が来ない。

低く、甘く、優しい声を今夜は聞けない。

なんで俺と出会う前に結婚してんだよ、って言ってくれたあなたは、ここに、いない。

結婚なんて、しないと言って。

私に本気になったから、彼女とは別れると言って。

二番目でもいいから、側にいたいと言って。

そして私のところへ、駆けつけてきてほしい。


少し痛いくらいの、強引なキスをして、長く細い指を、私の頬に当てて、溢れる愛しさを堪え切れないほどに抱きしめて欲しい。